top of page
耳鼻咽喉科気管食道科山下医院
のど
「のどの違和感・痛み」
のどの炎症・腫瘍だけではありません。後鼻漏(鼻から膿汁がのどへ垂れ込む)の源である副鼻腔炎・上咽頭炎・トーンワルト病(上咽頭膿疱)が原因であることも少なくないため、長期に及ぶ、あるいは頑固な場合は、経鼻内視鏡検査(食道・胃用に比較してかなり細いもの)による鼻咽喉頭の診察は、腫瘍の確認も含めて必須となります(副鼻腔炎の場合レントゲンも必要)。ちなみに通常の後鼻漏は「違和感」や「痰がある感じ」ですが、それに対して咳払いをやり過ぎてしまうと「痛み」になってしまうケースも少なくありません。また、唾液の分泌低下でも生じるケースがあり、通常「違和感」となりますが、後鼻漏と同様に咳払いをやり過ぎると「痛み」となってしまいます。その原因としてはシェーグレン症候群・脱水・自律神経系の調節障害等があります。特に自律神経系の場合は、原則として食事によって唾液が増加すれば症状が消失・改善(炎症・腫瘍の場合は食事によって悪化)します。自律神経系の仕組みはこちら参照→
「のどの詰まる感じ・飲み込みにくさ」
前述の「のどの違和感・痛み」と同様の場合も多いですが、食道の炎症・腫瘍のこともあります。その可能性が高い場合、鼻咽喉頭に異常が無いことを確認の上、胃内視鏡検査目的で他院への紹介が必要となります。
「咳」
喘息・気管支炎・肺炎だけではありません。前述の後鼻漏・唾液分泌低下由来のことも多く、その場合は風邪の時の「痰がからむ」と酷似します。痰を排除するために「咳払い」を続けてしまうと声帯浮腫(むくみ)を生じます。その「むくみ」も「痰がからむ」と酷似しているため咳払いスパイラル(悪循環)から抜け出せなくなるのです。そうなると図らずも自ら「声帯いじめ」をやっていることになり、鎮咳薬(咳止め)の効果は期待できなくなってしまいます。さらには次項の「声がれ」にまで至ります。
「声がれ」
声帯ポリープ・ポリープ様声帯・声帯白板症・癌・腫瘍だけではありません。前述の咳払いスパイラルによる声帯浮腫も原因となります。また、日常において声帯に負担をかける業務(接客業・保育士等)に就いている方は、余力が少ないため、軽度の感冒・咳払いであっても悪化しやすいことも注意すべきことでしょう。前述の経鼻内視鏡検査が必須となります。
「味がしない・わかりにくい」
味覚系神経(顔面・舌咽・迷走神経)に物理的障害(癌浸潤・手術・外傷等)があれば当然生じてしまいます。例えば、慢性中耳炎の手術等で味覚系神経を損傷してしまうケース等があります。一方、急性中耳炎等による激烈な炎症が鼓室(鼓膜裏の空洞)内で生じると、そこを走行する味覚系神経・顔面神経等が障害されるケースもあります。また、感染症等で嗅覚に強烈なダメージあるいは強烈な鼻閉が生じると嗅覚脱失を生じ、連携感覚である味覚も機能しなくなること(風味障害)も少なくありません。
「いびき・就寝中の呼吸停止」
上気道(鼻・口から"のど仏"までの空気の通り道)という部位は、柔軟な管状のフレーム構造をしています。そのフレーム内径には大小があり、そのギャップが過度になると空気が通過する際に物理的に振動が起こります。通常は最も柔軟な軟口蓋(のどちんこ周辺)が振動することによって、いびきが生じます。では何故過度なギャップが生じるのでしょうか?日常活動中(立位・座位)は重力の上気道フレームに対する影響はほぼゼロと言えますが、睡眠中(臥位)はフレームを押しつぶす力が発生します。睡眠中であっても自律神経系が安定している人は、フレームを構成する筋肉群がある程度緊張を維持し、内径が保たれます。一方、それが過度な労働や様々なストレスによって乱れている人は筋肉群の緊張が維持できず、内径が保つことが出来ずギャップが生じるわけです。さらに病態が進行すると、上気道フレームの極端な狭小化および完全閉塞が生じてしまい呼吸停止へとつながります。睡眠中の呼吸や心拍の状態を詳細に調べるPSG検査(ポリソムノグラフィー)によって、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診断が可能となります。主な治療はCPAPという医療機器を使用します。それは睡眠中に鼻にマスクを装着して空気を送り込み、その圧力によって上気道フレームの内径を保つものです。ところでSASを放置するとどうなるのでしょうか?睡眠中の酸素不足が日中の眠気・疲労感だけではなく、心臓・脳への負担を増大させ突然死のリスクが高まるのです。つまり呼吸停止によって突然死となるわけではなく、酸素不足による二次災害が寿命を縮めるわけですが、当然放置すべきではありませんので、疑わしい方は検査をお勧めします。当院では喉頭ファイバー検査による上気道フレームの病的な狭小部位の確認と、後鼻漏を認めた場合のレントゲンによる副鼻腔炎の確認を行っており、現在PSG検査は実施しておりません。前述の確認情報を含めてPSG検査実施医療機関への紹介状作成は可能です。
bottom of page